「おかえり!」
何も知らない二葉は俺に笑顔で出迎えてくれた。
「ただいま。二葉、話があるんだ」
「うん?」
ソファーに座ると、二葉は俺の横に座った。
「話ってなぁに?」
「……別れよう」
「え?」
二葉は泣きそうな顔になった。
「何で!?わたしのこと、嫌いになっちゃったの?」
「うん」
「そんな!嘘だよね?嘘って言ってよ!!」
「嘘じゃない。だから、出ていってくれ」
「そんなの酷いよ…わたしは景斗くんのこと大好きなのに」
二葉は大泣きしている。
ごめん、二葉。
本当はこんなことしたくない。
だけど、こうするしか方法がないんだ。
「お前のお母さんに迎えを頼んでいるから、荷物まとめろ」
「嫌だよ!嫌だってばっ!!」
「うるさいっ。頼むから早く出てけ」
「……景斗くんは本当にわたしのこと、嫌いになっちゃったんだね」
二葉の顔を見るのも辛かった。
こんな俺を許してくれ。