「景斗くん、イルミネーション綺麗だね!」
「ああ」
二葉といるときだけが本当の俺でいられる。
芸能界って面倒だし、辛いし、キツいから逃げ出したくなることばっかりだ。
でも、二葉が俺の隣で笑っててくれるから頑張れる。
地方に行くときも家に帰れば笑顔でおかえりって言ってくれる二葉がいる。
俺が俺でいられるのは全部二葉がいるからで、二葉がいなかったらきっと今も家に閉じ籠っていた。
あのとき、俺とずっと一緒にいてくれるって言ってくれたから。
だから、俺は笑えるんだ。
「二葉、一緒にいてくれてありがとな」
「今さら?」
「だよな。でも、どうしても言いたくて」
「うん」
「これからも一緒に居ような」
「うん!!」
俺はマスクを外すと、二葉にキスした。
「見られたらどうするの?」
「大丈夫だよ」
俺はもう一度キスすると、二葉の耳元に囁いてみた。
「…愛してるよ」