「二葉、ツリー見に行かない?」
「うん、行く!」
俺はあのプレゼントを思い出した。
「これ、俺からのクリスマスプレゼント」
「わあ、ありがとう」
二葉はラッピングを外し、マフラーを巻いて見せた。
「どうかな?似合う?」
「うん。可愛い」
「ありがとう!」
俺は帽子を深くかぶり、マスクをした。
変装完了っと。
「二葉、準備いい?」
「うん」
少し歩いて大通りに出ると、カップルや家族など大勢の人で賑わっていた。
「うわっ」
二葉は押されて、右に左によろよろしていた。
たく、仕方ねぇな。
「ほら、はぐれないように」
俺は手を差し出した。
「うん!」
二葉は恋人繋ぎしてきた。
予想外で驚いたけど、俺もぎゅっと握り返した。