「ね、ねえ!!海で花見って何か違和感あるんだけど…」
とっさに話を変えようと思った私は、そう話した。
「うんうん!!美春もそう思う!!」
しがみ付いていた美春も、ようやく離れて席に座り直してくれた。
「あ~…、龍雅情報だからなあ」
「…へえ」
うん、当てにならない気がする…悪いけど。
海と言えば、夏のシーズンに合わせて南国調の木々が植えてあるイメージだ。
桜の木って想像つかないなぁ。
何て考えていたら、俊ちゃんが前を向いたまま言った。
「そろそろ高速降りるから、もうあと少ししたら目的地なはずだよ」
だいたい二時間近く走った気がする。ずーっと瑠衣斗の車のお尻見てたし、長く感じた。