私の家から更に15分程車を走らせると、バカでかい家に到着した。
数台は余裕で停める事ができる駐車場へ車を進めると、見慣れた車が停まっていた。
「俊と美春も来てんな」
「今日は遅刻しずにねえ」
美春と俊ちゃんは、毎回遅刻をしてくる常習犯だ。
バックで車を駐車すると、瑠衣斗はエンジンを切って車を降りた。
続けて私も飛び降り、ドアを閉めると鍵を締めた。
並んで敷地内へ入ると、バカみたいに広がる庭を横切って玄関へと着いた。
「お邪魔します~」
先に玄関を開け、スニーカーを脱いで勝手に家に上がると、続けて瑠衣斗も「お邪魔しやす」と入った。
「…あれ?…この靴誰のだろ」
よく見る靴は、美春と俊ちゃんと、龍雅のものだろう。
この家に住んでいる宗太や住人は、常に靴はいわゆる下駄箱に入れるようになっている。
誰か他に来ているんだろうか?