「できたぞ~」
見ると、トレーを運ぶ瑠衣斗が目に入った。
「ありがと」
「もも様にはかないません」
そう言ってテーブルにできた朝食を並べ、ドカッとソファーに座った。
「あ、珈琲」
「いいよ。持ってくる」
私はそう言って立ち上がり、キッチンへ入ると、冷蔵庫を開けて牛乳を取り出した。
朝はブラックより、カフェオレ派の私と瑠衣斗だ。
マグカップにそれぞれを注いで、ソファーに戻って瑠衣斗に手渡した。
「お~ありがと」
「うん」
メニューは、目玉焼きとベーコン、ちぎったレタスにイチゴジャムのトーストだ。
そこに瑠衣斗はトーストを三枚に目玉焼きも2つ、ベーコンも大量だ。
「本当に良く朝から入るね」
「ん?俺横につかねえもん」
顎先の髭をさすりながら、そんなムカつく事を言いやがった。
「…今世の中の女の子敵に回したよ」