ニコニコ笑うと、私の脇腹に手を伸ばして軽く掴まれた。
「ちょ、なにすっ!!ちょほー!!」
「ちょほーて!!」
大爆笑しながらも手は止めてくれず、掴んだ手も離してくれない。
「ギャー!!ギブっあ、ひ!!」
「色気も何もねぇな」
ムカつく~!!!!
すっと両手が自由になったかと思うと、今度は両手でこしょぐられた。
「ひゃあ~!!ゃめ、やめ~!!」
全く止めそうにない瑠衣斗に、力で敵うはずもない。そろそろ腹筋が限界だ。
そして、ニコニコ笑う瑠衣斗の脇腹に手を伸ばし、思いっきり握ってやった。
「ぅぐっ!!いでえーーっ!!」
「ごめんなさいは?」
「ごっ…ごめんなさぃ…いでえっ」
私の上でお腹を抱え込む様子に満足すると、起き上がって肩を押して倒してやった。
「朝飯作るから許して」
布団の上に丸くなる瑠衣斗を立ち膝で見下ろすと、口元だけ笑っていて何だか気に入らないが、キリがないだろう。
「まあいいだろう」
朝から随分体力を使った気がする。