「…ん、眩し…」
黒いカーテンの隙間から、朝の眩しい陽射しが差し込んできて、私の頬をほんのり暖かく照らしていた。
すぐ近くにぽかぽかする物がある。
「…ん!?」
目の前に、瑠衣斗の横顔があった。
しっかり抱き付いて爆睡していた自分に、本気で驚いた。
私の頭の下に、瑠衣斗はしっかりと腕枕したままだった。
「……………」
たっぷりフリーズしてから、起こさないように布団から抜け出そうと試みる事にする。
中途半端に私の腰に回っている腕を下ろし、そっと足を布団から出してフローリングへ下ろした。
ひんやりと冷えたフローリングは、足の裏から体温を奪っていくように冷えている。
抜け出せた事にほっとして、頭上にあるカーテンを薄く捲って外を覗き込んだ。
出窓になっていて奥が広く、窓には雨が降ったのか、朝露がキラキラと眩しい。
見下ろせる街並みは、太陽の光を受けて輝いている。
いつぶりにこんなに爽やかな朝を迎えただろう。