「ご飯まで作ってもらったし」
「そんなん言ったらキリねえ」
「…お風呂」
「お泊まりセット一式置いてくぐれえだもんなあ~」
くっ。何も言えねえ!!
「…なあ」
「何でしょうか」
そう答えると、瑠衣斗は私に向かって横向きになり、肘をついて私を見下ろした。
瑠衣斗のキリッとした眉に、長い睫毛に囲まれた色素の薄い茶色の瞳に、私の顔が写っていた。
いつもは色素の薄い茶色の瞳が、今は暗くて瞳も黒く見えた。
照明が瞳に入り込み、キラキラと輝いている。
瑠衣斗は薄い茶色で、私もどちらかと言うと色素は茶色い瞳だった。でも、瑠衣斗は茶色でも、私はどちらかと言うと焦げ茶かな~。なんて考えていた。
「………」
「………」
………はい?
なあとか言っておきながら、無言ですか。