もくもくと里芋を食べていると、瑠衣斗の視線を感じた。
目を向けると、瑠衣斗とバッチリ目が合ってしまった。
「何?」
「ハムスターみてえ」
「…激しくウザい」
ニカッと笑う笑顔がまたウザい。
二人で騒ぎながら食事を済まし、後片付けを始めた。
瑠衣斗はご飯を三杯食べた。
キッチンへ二人で入ると、ふいに瑠衣斗に声を掛けられた。
「もも珈琲淹れてくんねえ?」
「ん?分かったよ」
珈琲豆を用意して、珈琲メーカーにミネラルウォーターと豆を用意した。
マグカップを2つ用意した時、ゴポゴポと良い香りを漂わせてきた。
滴り落ちる雫に見入っていると、食器洗浄機が動き出す音がした。
「あ!!ごめんやらせちゃった」
「いいって」
そう笑った瑠衣斗の笑顔は、嫌味っぽくなく、本当に別にいいよと言う顔だった。