ソファーに瑠衣斗が荷物を置くと、そのままキッチンへ入った。


やっぱりるぅの家で食べるのね。


改めてそう思い「手伝うよ」と声を掛けた。



「いいよ、座ってろ。何食いてえ?」


そう言われて、悪いなと思いつつ甘える事にした私は「和食がいい」と答えた。


「はいよ」


瑠衣斗はそう言って、手を洗いだした。その様子を確認した私は、ソファーに腰をおろしてテレビを見る事にする。


私が座るソファーの真後ろは、カウンターキッチンになっているので、背後から瑠衣斗が料理をする音がしてきた。


何気に自炊しちゃうあたり、私より料理の腕は上な気がする。

たまにみんなで飲む時も、すぐにおつまみなどを作ってしまう。


それがまたどれも美味しい。



何だか負けた気がする…。


テレビでは興味のない番組ばかりで、置いてあった雑誌を見ようと思い、手を伸ばした。