そう言って煙草を灰皿で揉み消し、両腕を天井に向かって高く伸ばし、大きな欠伸をした。
「いつも…?たまたま大学があってそのまま来てたからじゃない?」
「今日は?単位足りてんのか?」
「今日ないよ。もう殆んど単位取ったから全然余裕」
そう答えた私に向かって、龍雅はげんなりとした顔で盛大に溜め息をついた。
「俺の代わりに単位取りに行ってくれ~!!おめーら賢過ぎんだよ!!」
「龍雅はサボり過ぎなんだよ。頭いーじゃん」
ガーッと頭をグシャグシャにかき混ぜ、そのまま頭を抱えて項垂れてしまった。
「…可愛い子いねぇんだよ」
「てかそれ関係なくない?」
龍雅らしい理由と言えばそうなんだけど、勉強しに行ってるのに脱線しすぎだよ。
「重要だてー!!学業に身が入らねえよ!!俺の人生で一番楽しい時期なんだぜー!?」
ガバッと起き上がって熱弁するが、言ってる事が滅茶苦茶なので呆れるしかない。
「…あ、そう。一大事だね」
早く誰か来ないかな~。
龍雅と二人きりだと、私にまで可笑しな考えが移ってしまいそうだ。
るぅはまだ寝て………る可能性大だね。
腕時計を見ると、間もなくお昼時を指す頃だった。