どうしよう…連絡しなきゃ。


「もも、時間…大丈夫か?」


「え、あ…うん大丈……」



大丈夫と言いかけた所で、私の手の中の携帯が着信を知らせた。


「…?出なくていいのか?」


「……ちょっとゴメンね」



本当は外に出て話をしたいが、また電源が切れたらと思い、躊躇しながらも通話ボタンを押し、耳に押し付けた。


「ゴメン、電源切れちゃって…」


『どこいんだよ』



電話に出て早々、瑠衣斗の少し怒ったような声が第一声で、口をつぐんでしまった。


「えと……繁華街…」



何て言えばいいか分からず、あやふやに繁華街と答えてしまう。


体調が悪いと言って飛び出したクセに、飲み屋に居るともメンパブとも言いずらかった。



『………迎えに行く』


「へっ!?だ、大丈夫だよ!!」



たっぷり溜められてから言われた言葉に、冷や汗が出てきそうだ。


できれば、今は瑠衣斗の顔を見たくない。

それに、場所も場所だし、夏希や純平もいる。


『繁華街のどこだ』



有無を言わせないような瑠衣斗の言葉に、胸が締め付けられるような思いだ。


口ごもる私に、異変に気付いた夏希が、心配そうに私に視線を向けた。


「どした~?」