私の…居場所って………?
「るぅ……ゴメン、何か気分悪いから帰る」
「……は?え?俺!?俺のせい!?」
頭が痛い。
何かが頭の中をぐちゃぐちゃにかき混ぜているみたい。
何で…今こんな事思い出すの?
私…どうしちゃったの?
ワカンナイ。ワカラナイ。
ワタシハ………………――。
「…ゴメン、本当にゴメン」
「ちょ、待てよ!!」
割れるように痛む頭を抑えながら、ソファーから立ち上がって鞄を取ると、逃げるように玄関へ走った。
瑠衣斗が掴みかけた腕を振りほどき、靴もまともに履けないまま飛び出ると、ちょうど停まっていたエレベーターへ駆け込んだ。
タイミング良く停まってくれていた事に少しホッとし、駆け込んだと同時にボタンを押してドアを閉め、崩れ落ちた。
『……ももっ!!』
後から追ってきた瑠衣斗の声を聞きながら、頭を抱え込む。
私は、最低な人間だ。
私は勉強だけしてればいいんだ。
私は期待に応えなきゃいけない。
私は慶兄を傷付けている。
私は親を裏切っちゃいけない。
私は、私は、私は………――
私は………なに?