何だか納得できないが、瑠衣斗が頑固な事は承知なので、仕方なく諦めた。
「るぅ…ちゃんと寝た?」
「ん?…あ~まあまあ」
曖昧に言葉を濁す瑠衣斗に対し、私はやっぱり寝てないんだなと確信した。
私…のせい?それとも何かあったのかな?
私が謝る事も変だし、問いただすのも変な気がして、いい言葉が思い付かない。
「そっか…るぅが寝てないとか大雨降るんじゃない」
「いや、大雪だ大雪」
そんな言葉が返ってきて、ホッとした。
いつものこの調子が、やっぱり私にはピッタリだ。
「笑うんじゃねえ…乗ってやっただけだ」
「…え。笑ってた?」
やっぱり、落ち着くな。
慶兄も一緒に居て落ち着くには違いないけど、何と言うか、瑠衣斗と慶兄では一緒に居た時間が違うからかな。
楽と言うか、気を使う事もないし、一緒に居て楽しい。
もちろん慶兄もだけど…何か違うんだよなあ……。
「ニヤニヤすんな」
「ニコニコだよ」
「んな変わらんだろうがよ」
良かった。気まずくならなくて。
ホッとする反面、これからどうなるんだろう。と不安になる自分もいて、内心複雑になる。
これから…慶兄とどうなるんだろう。
るぅは…りなさんは……?
私は―――……?