クスクス笑う夏希の隣に腰掛け、勝手に煙草を取り出して火をつけた。


「もも何歳?背が低いからハッキリ年齢が読めねえ」


「今年の11月で二十歳」



ふぅ、と煙を吐き出すと、頭がクラクラする。


自分の吸っている煙草よりもキツくて頭がふわふわするが、それも心地好い。



「未成年かよ!?俺ヤベぇじゃねえか」


驚いた視線を感じながらも、その視線を無視して煙草をふかした。


「見えねえ…。俺まだ見る目ねえなあ~…」


ガックリと肩を落とした夏希を横目で捉えたが、何をそんなに落ち込んでいるのかサッパリ分からない。


「ヤバくないよ。別に何もしてない」


「…酒も煙草も提供しましたが」



意外と真面目な夏希に、少し驚いたが、何だか悪い事をしてしまったかな?なんて思ったりもした。



「…黙っとく」


「ぶっ…誰にだよ!!ははっ、ももおもしれえ~!!」



お腹を抱えて笑いだしてしまった夏希を、ビックリして見てみると、目の縁に涙まで溜めている。



…笑い上戸は職業病かな?