「聞いてない」


「だから聞けよ」



胸がモヤモヤする。

嫌な感覚に、思考の渦にすっかりハマってしまった。




思わせ振りな態度ばっかり…。

私って、るぅのナニ?

友達は、キスしたりしないよ…。


「何考えてんだよ」


「…別に」



素直に言えばいい事かもしれない。でも、私には言えない。


私の居場所は、あそこだけだから。

一人でも欠けたら、嫌だから。



「聞きたい事あるんじゃなかったの?」


話を変えようと、昨日瑠衣斗に言われた事を振った。



「あ~…そうだったな」



当てもなく歩いて来ると、目の前には広々とした賑わう食堂に付いて、自然と足を中に進めた。


「とりあえず一服してい?」


「ん?ああ」



窓際に空いてる席を見付け、向き合って席に着いた。


窓の外には、青々とした中庭が見渡せて、眺めもいい。


煙草を取り出すと、口に加えたままボーッと景色を眺めていると、視線を感じて正面を向き合った。



「…なに?」