「じゃあさ、早く行った方がいんじゃない?」
何となく、“りな”さんの話を聞きたくなくて、話を逸らした。
「え、俺許してもらえたの?」
瑠衣斗が、ポカンとした表情で私に目を向けた。
「てゆーか、瑠衣斗のせいじゃないよ。それに何とも思ってな…いし」
後半になるにつれて、声が小さくなっていき、何となく俯いた。
しまった。と思った。
でも、言ってしまった事を今さら訂正もできない。
「俺のせいだよ。大学まで押し掛けてきたのは事実だし」
「そお…かな?」
瑠衣斗の顔が見れず、気分が沈んでいくようだ。
自分で墓穴掘ったかも…。
「ももさ、何で言わねえんだよ。何とも思ってないなら泣く事もねえだろ?自分の気持ちに嘘つくなよ」