恥ずかしいやら照れるやらで、ツンと顔を横に向けて不貞腐れた私は、顔を上げる事ができない。
本当に間抜けじゃん…最悪。
ズルズルがいけなかったのかな。スタスタ立ち上がって退くべきだった?
「宗太は?行かなくていいの?」
何だか恥ずかしすぎて、憂鬱になってきた。
話を変えようと、疑問に思っていた事を口にした。
「あー…。美春から電話あってな、謝って許してもらえるまで来るなって怒られた…」
だから居たんだ。そう言う事なら納得かな。
「電話来る前から待ってたんだけど」
付け足すように言う瑠衣斗を、思わず振り返った。
「え?そう…なの?」
「そーなの。たくよ~…あんな女彼女な訳ねえだろ…」
うんざりしたように言う様子に、嘘を言っているとは思えない。何より、みんなが言うには、瑠衣斗は嘘をついても顔にすぐ出てしまう。らしい。
何となく分かる気がする。
「…ふうん」
じゃあ、どう言う関係…なんだろう。
何となく聞きずらく、曖昧に返事をするしかできなかった。