ズルズルと瑠衣斗の左側へずれて、隣に座り直した。
……何か間抜け!!自分ちょー間抜け!!
「ふっ…おもしれえなあ」
気の抜けるような声に、体がビクッと過剰に反応した。
「へっ!?」
パッと隣を見ると、目を細めて片方の口の端を持ち上げている瑠衣斗が、笑いを堪えたように見ている。
「…雰囲気も何もねえな」
やれやれ。と言った様子で言った瑠衣斗を、引きつった顔で見上げているであろう私は、もっと間抜けで雰囲気も何もないだろう。
「うざーーい!!!!ほっとけ!!!!」
ウザいけど、まじウザいけど、雰囲気が変わった事にホッとした。
てゆーか、本当にほっとけ!!!!
さっきの今で、そりゃないでしょ!!!!てゆーか、乙女心と言う物を知らんのか!!!!
「ぷりぷり怒んなよ」
ニコニコ笑う瑠衣斗の顔が、恥ずかしくてまともに見れない。
「ぷりぷり怒ってない!!!!」