抵抗するために瑠衣斗の肩に置かれた両手は、そっと力を抜いて、ただ置かれているだけだ。



いつの間にか、夢中にさせられた私は、完璧に体から力が抜けていた。



チュッと音を立てて唇が離され、私はクタッと瑠衣斗の肩に顔を埋めた。



…腰抜けた。てゆーか砕けた。


やっと解放されたと思う反面、身体中の火照りと、芯からの疼きが取れない。



ももを撫でていた手は、優しく私を支えるように背中に回されている。



ダメ、これ以上は…。私と瑠衣斗は付き合っている訳じゃない。


酸素を求めるように、肩で息をしていた私に、瑠衣斗は優しく背中を撫でている。



ドキドキと高鳴る鼓動に、自分の鼓動だと思い恥ずかしく思うと、胸に響くもう一つの鼓動に気が付いた。