「や、は…離してよっ」
腕を掴んで抵抗しても、やっぱり無意味だった。
もお~!!やめてえ~!!
恥ずかしくて恥ずかしくて、どうにかなっちゃいそうだ。
尚も笑う瑠衣斗に、私は慌てるしかない。
恥ずかしくて死ねるっ!!
泣き疲れた事なんて吹っ飛んでしまい、心臓がドキドキと反応してしまう。
笑い続けた瑠衣斗は、ふう。と息をついて落ち着いた様子で、私を優しく見つめた。
「なによぉ…」
そんな顔で見られると、余計に恥ずかしくなるじゃん!!
目尻を少し下げた色素の薄い瞳が、証明の明かりでキラキラ光っている。
薄情そうな薄い綺麗な形の唇は、微かに笑みを浮かべて妙に色っぽい。
何も言わない瑠衣斗から、視線が逸らせない。
少し視線を落とすように一度瞬きをすると、私を真剣な眼差しで見つめた。
ドキドキと加速する鼓動を気にする事もできず、ただ瑠衣斗を見る事しかできない。
私…やっぱりるぅが好きなんだ。
諦めるなん事て、できるのかな…?