瑠衣斗の胸元を力いっぱい握って、私は叫んでいた。
「何なの?るぅには関係ないよ。あの子の所にでも行けばいいじゃん!!」
止まらない自分の言葉に、感情が激しく高ぶるのが分かる。
「あいつは何もねえって言ってんだろう?」
対照的に、声を落ち着かせて話す瑠衣斗が、分からない。
「ほっといてよ!!一人にして!!」
「…お前ずっと一人じゃねえか」
瑠衣斗の一言が、私の胸を抉ったように痛む。
一瞬、息ができなくなった気がしたが、周りの酸素が薄いんだと思った。
ドキドキと大きく鼓動する心臓は、その役目を果たしていないんじゃないかと思わせる。
「…るぅには…分かんないよ…」
声が震え、体が震えている。
でも、それは自分の意思で止める事ができない。
「分かんねえな。ももが何も言わねえし」