二人で宗太の家でまったりしていると、途中からやってきた宗太も混ざって三人で喋っていた。
私も美春も、大学を出たきりカフェテリアでの話は口に出していない。
何となく沈む気分は、美春と宗太と話をする事によって誤魔化された。
沈むと同調し、私は自分の気持ちを閉ざしていた。
もう、るぅの事は諦めよう…。
これ以上、関わる事で美春を傷付けてしまうような気がした。
少なくとも、あの子は瑠衣斗のそばに居るだろうし。
諦めるまでに、時間はかかるだろう。
でも、今の段階で、半ば高ぶっていた気持ちが穏やかになっていた。
このまま何も考えたくない。
もう、嫌な思いはしたくない。
いつからか、自分が傷付く事に慣れていた私は、段々とそれが恐怖に変わっていた。
いつか自分の感情が、傷付く事によってなくなってしまうような気がしていた。