「じゃ、私こっちだから」


カフェのお会計は、今日は僕のおごり!!と言って譲らないジュリに、じゃあ次は出させてね。と言って渋々折れた。


「それじゃ、ここまでだね。一人で大丈夫?」


心配そうに私を見下ろすジュリは、一体何頭身あるの!?と計りたくなる程顔が小さい。


「大丈夫。バス停すぐそこだから」


ジュリの心配を遠慮しながらも、やっぱり周りの視線が気になった。


「分かったよ。今日はありがとう。また連絡するね」


ニッコリ笑う顔は、やっぱり天使みたいだ。


どうやったらこんな綺麗な人が生まれるんだろう…。


「うん。じゃあね」


「じゃあね!!」


笑顔で応えると、お互いに手を振って別れた。


最初は何だか突拍子もない出会いだったが、今日は楽しめた。



そんな事を考えながら、少し混みだしたバスに揺られながら家路を目指した。