扉が開かれると、薄暗い室内はとても殺風景だった。


目の前に、何かか三列に横たわっているのが見える。



白い布がかけられているから、何か分からない。



線香の匂いが濃い気がした。蝋燭がゆらゆらと風があるように揺れている。



口頭で事務的に話をするこの人は、誰だろう?



耳に音が入ってこない。



ただ無感情に、目の前の景色を眺めた。



白い四角い布が取られると、青白い顔をした私の家族だった。