「ジュリって男かよ!?ややこしいんじゃ~!!!!」
「ハーフなんだよ」
…え。
「るぅ知ってるの?」
ガバッと後ろを振り替えり聞くと、何だか無表情な瑠衣斗が龍雅を見ていた。
何か…変?
「…まぁな」
「そうか~。学校一緒だもんなあ」
宗太がやけに納得した様子だが、何だか瑠衣斗の様子に引っ掛かりを感じる。
瑠衣斗…何か冷たい。
グッと心臓を鷲掴みされたように、胸が切ない。
目も合わせてくれない瑠衣斗から、視線を逸らした。
なんで…?
「なあ~集まって俊と美春の事話すんじゃねえの?」
宗太がそう言って話を進めようとしたが、私はそれ所ではなかった。
「ごめ…ちょっと今日は帰る」
「…もも?」
慌てて鞄を持って立ち上がると、宗太が驚いたように名前を呼んだ。
同調するように、何か込み上げてくる物を感じる。
「気分…ずっと悪くて。ゴメンね!!んじゃ」
早口でそう言うと、慌てて扉を開けた。