口をつむんで待っているが、冷や汗がダラダラ流れ出そうだ。

「あいつらヤる事ヤってんなあ!!俊も見直したぜ～!!ギャハハハハ～!!!!」


「………」


間違っても、龍雅を魅惑的なんて思った自分が恥ずかしい。


「龍雅…下品だよ」


呆れて言うが、龍雅はお構い無しだ。


「くっそ～!!俺も彼女欲しいぜ～!!!!」


「黙ってたら確実にモテるんじゃない？静かにしたら？」


何だか無性に悔しがる龍雅を尻目に、鞄から携帯を取り出しながらそう言った。


黙ってれば本当に格好いいのに、何でこんな性格なんだろう。

まあ、そこがいいんだと思ってんだけどね。


「…俺は口から産まれたような奴だぜ？無理だろ～」


「…あ、そう」


本気で悔しがってるように見えるが、それが逆にふざけてるように見えてくる。


なるほど。このオーバーアクションも龍雅をマイナスにしているのかもね。

でも、そんな龍雅だから一緒に居れたんだろう。



「…龍雅はそのまんまがいいよ。今まで通りでいいと思う」