「こんちわ~」
「…おー!!ももじゃねえか」
そっと部屋のドアを開けると、龍雅が雑誌を片手に私を見上げている。
「あれ?宗太は?」
中に入りながら龍雅に聞くと、「もうすぐ帰ってくんじゃね?」と言われ、学校かと気付く。
「つかさ~、るぅどうした?」
いきなり出てきた瑠衣斗の名前に、内心ヒヤリとする物を感じる。
「…えっと…今日会ってないよ?」
「えー!!めっずらしいなあ!!」
目をぱちぱちして、ビックリしてるように見えるけど、本当にビックリしてるらしい。
そんなに驚く事なのか疑問なんだけど。
「そんな珍しい?」
「お前ら毎日一緒じゃね?昔っから。まあ…るぅが張り付いてるだけかあ?」
怪訝に聞くと、当たり前のような顔をして、龍雅が応える。
毎日一緒…言われて考えてみると、確かにそうかもしれない。
あのフェロモン王子ジュリも、そんな事言ってたっけ。
「何かあったのか?」