「…まじか」
「……」
本当に恥ずかしい。
私は、昨日瑠衣斗と私の家でご飯を食べるまでの経緯から、キスをするまでを話した。
おかげでもう二人の顔を見る事ができない。
「もも…おめでとお~!!」
…え?は?
「そうかあ…長かったなあ」
「…おめでと?長かった??」
美春と俊ちゃんが、何を言っているのかさっぱり分からない。
「え?付き合う事になったんじゃねえの?」
「…は!?ち、違うよ」
何でそうなるんだろう?キスはしたけど…気持ちを話した訳ではないし。
「え?違うの?」
さっきから、ポカーンとしている美春と俊ちゃんは、不思議そうに私を見ている。
「だって、付き合おうとか好きだとか…一度も話してない…」
「えー……」
絞るように声を上げた美春は、眉をしかめている。
「…まあ…付き合うとか話したりしなくても、いつの間にか付き合ってる事になってる奴らもいるけどな」
…そう言うものなの?
でも、状況はまた違うんだよね。
「…なんかるぅ、好きな人いるみたい…だし?」
「はあ!?ナニそれ!!」
「えっ…だって…」
美春と俊ちゃんは、お互いに顔を見合せて驚いた様子だ。
「ちょっと待って、るぅちゃんは、ももの事が…」美春」
口をあけた美春を、突然俊ちゃんが遮った。
「え?なに?」
思わず身を乗り出して、二人を見つめた。