可愛らしいピアスやネックレスが沢山あって、意外にも女性モノも多い。


店員さんも、若い人が複数人いる。


時間潰しになると思い、ステッカーや、小物、雰囲気の良いポスターなんかも見て回った。


「もも~」


瑠衣斗の声が背後から聞こえて後ろを振り返ると、私の鞄と服の入ったショップ袋を持って近付いてきている所だ。


「何か買えた?」


「次回まで悩む事にした」


そう言って私の横に並び、う~ん。と唸った。

きっと、気に入った物がいくつかあったのだろう。


「もう見なくて大丈夫?」


「うん。どっかで休憩するか」

そうして、そのままお宝を発見できた駅裏の雑貨屋さんを後にした。


なんだかんだ歩き回ったので、結構疲れたし。

足が少し重い気がするし、肩もこっている。


まあ、いい運動になっただろう。


人が行き交う駅前の改札口までやって来ると、手を繋いで横に並ぶ瑠衣斗が突然ぐっと足を止め、人並みが私達を一斉に避けていく。


「るぅ?どうし…」るいじゃーん!!』


突然止まった事を不思議に思い、瑠衣斗を見上げると同時に声を掛けたが、誰かの声によって遮られてしまった。