すっかり思考の渦に浸かってしまい、もんもんとしていた。
昨日のキスも、寝ぼけた瑠衣斗が好きな人と私を勘違いしただけだったりして。
虚しい考えに、胸が切なく悲鳴を上げているようだ。
聞きたい事も聞けない。伝えたい気持ちは、怖くて言えない。
恋なんて、しない方が良かったかも。
こんなに、切なくて潰されそうになるなんて、知らなかった。
こんな時、お母さんが居たら、相談なんかしたりしたのかな…?
お父さんが居たら、男の人の気持ちを教えてくれたのかな…?
兄弟が居たら、恋の話なんかしたりしたのかな…。
私に、学業以外の事を教えてくれなかった両親が、そんな事をする筈がないだろう。
違う胸の痛みが、切なさを増して、グルグルと渦を巻くように私を飲み込んでいくようだった。
やっぱり、私はひとりぼっちに変わりないじゃん。