でも、大丈夫。うん、大丈夫だ。
…痛くないし。
ちっがーう!!とりあえず、上!!スウェットの上はどこ!?
体を起こし、ベッドの下や周りをキョロキョロ見てみるが、どこにもない。
やだぁ~ちょっと私何したのぉ~…。
恥ずかしさと焦りで、パニックに陥ってしまった私は、私に向かって延びてくるモノに気が付かなかった。
「ひゃあああぁ」
ぐっと腕を捕まれたかと思ったら、すっぽりと布団の中に引き込まれてしまった。
「…おはよう」
うっすらと笑みを浮かべ、私の腕を離さないまま瑠衣斗がそう言う。
「う……はよ…う」
服を着ていないせいか、少し寝起きの掠れた声のせいなのか、何だか色っぽい瑠衣斗を見ることができず、目を逸らした。