満腹になった所で、みんなで後片付けを始めた。
部屋を出た向かいには、広々としたキッチンがある。
どっかの食堂のキッチンみたいな作りだ。
美春と洗い物を始めると、男性陣は既にゲームを初めだした。手伝ったのは最初だけで、後は任せっきりだ。
全く使えない。
「ねぇ、もも」
「ん~?」
美春が食器などを洗い、私が流して水切り棚に納めている。
「気になる人とかできた?」
「気になる人?う~ん…」
自慢ではないが、付き合った人数は片手で余るぐらいしかない。本気で好きだったのかと聞かれると、疑問なんだけど。
「高校生だよ!?恋しなきゃ!!」
「恋ねえ…てゆーか、恋とかまだ良く分かんない」
「胸がぎゅーってしたり、切なくなったり、ドキドキしたりだよ!!」
「う、う~ん?」
うん、やっぱり分からない。