「……るぅ…?」


自然と瑠衣斗の名前を呼んでいた。


ドキドキと高鳴る鼓動は、今の状況に反応しているからだろう。



でも、私は気付いてしまった。


目の前の瑠衣斗が、形の良い唇を薄く開いて呼吸をするのを目の前で見た。


ゆっくりと瞬きを一度すると、瑠衣斗の顔が近付いてくる。


同時に、瑠衣斗は私の手を両手で絡み、そっと瞼を閉じた。


目の前で閉じられた瞼を見つめたまま、私は動く事ができなかった。





心臓が、止まったと思った。


痺れるような感覚が、頭の先から爪先まで走るようだ。



瑠衣斗の唇は、とても熱くて、そして心地好かった。





私は、瑠衣斗に恋をしている。