「ん~!!おいふぃ~♪」

きちんと冷ましたたこ焼きを、ハムスターのように頬張る美春が言うように、たこ焼きは本当に美味しくて、みんなでぎゃあぎゃあと作りながら食べていた。


「こっちのエビもうまいよ」

「エビ!?食う!!」

そう言った美春に、俊ちゃんはコロンと美春の口へたこ焼きならぬエビ焼きを入れてあげる。

「ふぉ!!~っ!?あひ!!」

どうやらできたてを食べさせられたらしい。

「俊、美春が悶絶してるぞ」

笑いながら宗太が言うと、俊ちゃんは慌ててお茶を美春に飲ませた。


「もも!!俺にあ~んして!!」

「やだよ」

「あ~ん」

口をぱくりと私に向かって開けた龍雅に、瑠衣斗はホットプレートに乗ったたこ焼きを投入した。

「ほ!?るぅほま…っ!!ほー!!」
顔が真っ赤っかだった。隣の瑠衣斗を見ると、ニコニコといたずらっ子のような顔をしていた。


みんなと居るこの空間が好きだ。学校であった嫌な事も、家の事も考えなくて済む。


唯一の居場所のような場所だった。