「ガキみて~に寝るなあ」


“寺岸宗太(テラキシソウタ)”宗太の家は、両親が共働きで美容室を経営している。


父親が、従業員のためにと建てられた家は、無駄に部屋数があり、無駄に広い家だ。簡単に言うと、下宿屋や民宿みたいだった。



そんな宗太の髪はネコ毛で、両親と家が美容関係とは言えないような髪型で、少し茶色い髪はいつもふわふわとしている。面倒見がとても良く、大きな二重の瞳が人懐っこさを表していた。


身長は一番低かったが、175センチはあるだろう。まとめ役のお兄さんのような宗太は、いつもバカみたいにでかい瑠衣斗や龍雅を叱っている。



「ずりぃぞるぅ!!俺だって膝枕してえよ~!!」



女の子大好きな龍雅が、自分から男に膝枕したいなんて。

…そんな訳ないだろうけど。


「え?私と変わってくれるの?」


「そ~ゆう意味じゃねえ!!」


こんなにうるさいのに、起きる様子もない瑠衣斗もある意味すごいけども。