「あいつら元気だよなあ~。犬みてえ」
ズッコケ四人組を見ると、キャッチボールからドッジボールに変わっていた。
と言っても、ただ単にボールを全力で当てて楽しんでいるようだ。
美春は、そんな中やっぱり俊ちゃんを応援している。
「いつまでここに居る気だろ」
「仕切り役の宗太もあんなんだしなあ」
そう言って笑うと、慶兄がよっこいしょと立ち上がった。
「お前ら、そろそろ帰るぞ~」
何だか、学校の先生みたい。
『はーい!!』
みんなが一斉に返事を返したが、その光景はやっぱり遠足か何かの引率みたいだった。
ふと海を眺めると、夕日は燃えるように赤く、半分ほど海へ溶け込んでいた。
何だかんだ色々あった1日だったけど、すごく充実した気分だった。