私は今、瑠衣斗を膝枕していた。
ソファーに並んでテレビを見て座っていたら、肩に頭を乗せられた。
気が付いたらいつの間にか寝ていたらしい。
起こす事も可哀想に思い、じっとしていたら、身長差がキツかったらしく体制を立て直した。
かと思ったら、膝を枕と勘違いされてしまった。
「るぅちゃんずるい~っ!!」
「………」
俊ちゃんに悔しそうに見られてしまった。
私なんかに嫉妬して…。本当にいつまでたっても仲良すぎます事で…。
「バカップル二人おせえ!!おい~るぅ寝ちまってんじゃねえか!!」
そう言って入って来たのは、“神崎龍雅(カンノザキリュウガ)”だ。サラッとした淡い茶色の髪は、瑠衣斗より暗く短く、綺麗に整えられていた。
見つめられるとクラッとしてしまうような、ハッキリとした魅惑的な黒い二重瞼の瞳に、鼻筋の通った唇まで色っぽいプレイボーイだ。
「好きな食べ物は?」と聞いたら「女の子~!!」と元気良く答えてくれる。
背も俊ちゃんと同じくらいで整った顔立ちで明るい性格なので、女の子にはモテた。