「絶対ももには教えねえ」


フンと鼻で笑われた。
あ~ホントにムカつく。


「別にいいもん」


いっぱいにむくれて睨むと、瑠衣斗の両手が私に向かって伸びてきた。


キョトンとその手を目だけで追うと、途端に私の頬を横に摘まんだ。


びよ~んと横に伸ばされて、軽い痛みを感じた。


「ひょっひょ!!ひゃひふんほよ~!!」


強く抗議したが、とっても間抜けな抗議しかできなかった。


「ははっ、何言ってるか全然分かんねえ!!」


瑠衣斗の手を掴んで離そうとするが、全く歯が立たない。


そんな私の抵抗を他所に、瑠衣斗がひーひー笑っている。

おまけに目の縁には涙まで溜めている。


瑠衣斗がこんなに笑うのも珍しい。








なーんて感心してる場合じゃねえ!!


このバカ男は~!!


「ひゃひゃふぇ!!」


「うひぃ~~~!!」



うひぃ~!!じゃないよ!!