来た道を引き返して、みんなの待つ場所まで戻ってきた。



慶兄と特に会話はなかったが、何を話せば分からない私にとって、その方がありがたかった。

「お帰り~!!綺麗だったでしょ?」


美春はそう言うと、ベンチから立ち上がって私に近付いてきた。


「う?うん、そ、そうだね…」


は、恥ずかしい!!


慶兄に言われた告白が、頭から離れていかない。


顔だけではなく、体まで火照っているようだ。


「もも顔赤いよ?熱でもある?」


「べ!?だ、大丈夫、です!!」


「べ?」


どもる私に、みんなの視線が痛い。


お願い見ないで~!!
何か全部バレてるみたいでいやあああ~!!!!



「何だよ~!!何かあったんじゃねえの~!?」


龍雅の一言で、完璧に顔が熱くなったのが分かった。


ひえええ~思い出させないでえ…。







「はは、多分俺が告ったからじゃないかなあ~」




慶兄は、ためらう事もなく、サラリと爆弾を投下してしまった。


瞬きを繰り返して、慶兄を見上げると、私に向かってニコニコと微笑んでいた。




『……………』




みんなの驚いた顔が、慶兄に注がれ、私に移った。





『「うええぇぇ~~~?!」』


長い付き合いだけど、こんなにうまくハモった所初めて見たよ。