向日葵のようにニッコリと笑うと、短い腕をいっぱいに伸ばし、私に向かって手を振った。


「可愛いなあ…」



思わず独り言をポツリと呟き、笑いながら小さく手を振り返した。


きっと、人懐っこい子なんだろう。


手を下ろすと、ビニールシートを踏む足音が背後からして、ドカッと隣に龍雅が腰を下ろした。



「10年後俺の嫁さんなってくんねえかなあ?」


「多分その頃まだ中学生くらいじゃない?」


私が女の子を見ながら答えると、隣から龍雅が溜め息を漏らした。

「てか、やっぱそんな俺待てねえ~!!」


「…相手されないだろうから大丈夫だよ」


「サラリと言うなサラリと!!」


黙ってれば絶対モテるのに…。勿体ないねえ。