次の日学校に行くと先生はいなくなっていた。

泣きたかった。先生がいなくなってしまって誰かの前で泣きたかった。
どうしていなくなったの?と言いたかった。
こんな時、相談できる相手がいれば…と初めて思った。今までは先生がいたから。

だけど私の人生は今までとなにも変わらなかった。

クラスでは勉強のできる顔のいい優等生と思われ家ではお嬢様と呼ばれ着たくもないひらひらのワンピースを着せられる。

「これじゃあ何も変わってないじゃん…」

あの時泣けたのは目の前に先生がいたからだ。
先生なら絶対慰めてくれるとわかっていたから。