泣きたくなんかないのに…こんな弱い自分知られたくない。なのになんで?

「なん…で涙止まらないの?」

その瞬間ギュッと抱きしめられた…。

「ごめん!ごめん、小春。俺お前に笑っていて欲しかったんだ。ほんとに。だからクラスでそうしたらみんなと笑ってられると思って…。ごめん。」

「先生?どうして先生が謝るの?悪いのは全部私だよ。だから先生は謝らないで。私はただ、いい高校に行っていい大学に行って好きでもない知りもしない人とお見合いで結婚する。ただそれだけの人生だから。」

そう。私の人生は生まれた時から決まっている。

両親はたまにしか帰ってこないくせに妙に私に厳しく何か言うと「小春のため」それしか言わない。馬鹿でかい家も人には見せたくない。だから友達は作りたくない。自分のことをあまり知られたくないから。