「えっと…あなたは確かリディネイラ王国の…」


「はい。オーフェリア帝国の隣国、リディネイラ王国の王女、ロレッタ・アデル・リディネイラでございます」





そう。
オーフェリア帝国の東にある国の第1王女だ。
歳は私より1つ上の17歳。

お茶会では大人しくしてあまり会話に入らなかったようだったけれど、急に手を掴んだりしてどうしたのだろう…。




「皇女様はどちらに行かれるのですか?」


「あ…えっと、お手洗いの方に…」


「私も丁度行きたいと思っていたところで…ご一緒しても?」


「え、ええ…もちろん」




何だか少し恥ずかしい気持ちになったけれど、目的地が同じなら断るわけにもいかず同行することにした。