そして華やかなお茶会が始まった。
各々いろんな話題で花を咲かせているけれど、挨拶代わりのその話題が終わった瞬間、話の中心は私に向けられる。




「皇女様は今まで何をしてらしたの?」




…こういった質問ばかりで私の過去に関することばかりだった。

まあ無理もないだろう。

突如として表に現れた皇女なのだから。

案の定といった感じだ。



この手の質問はお母様がフォローしてくれるからありがたい。



皆探り探り私に近寄ってくるけれど、社交界の中心であるお母様を敵には回したくないみたいで皆は優しく接してくれていた。





お茶会も中盤に差し掛かった頃、私も緊張がほぐれ、他愛もない話を楽しみだしていた。

丁度その頃私はお手洗いに行くため、質問攻めが落ち着いてから席を立つ。




すると私の手をがしっと掴む人物が1人。

びっくりして手を掴むその人の顔を見ると、そこには先程目線が合った赤髪赤眼の王女だった。