そう思いながらふと彼の横顔を覗く。
月明かりに照らされたその顔はなんだか幻想的な雰囲気を感じさせて余計鼓動が早くなる。
「…?俺の顔に何かついてるか?」
じっと見つめていたのが気づかれたのか彼は私の方を振り返った。
「ううん!何にもついてないわ!大丈夫よ。…それよりエヴァンもどうしてこんな夜中に?」
「シャルロットと同じ。眠れなかったからな」
「そうなの…」
また会話が途切れた。
夜風になびく髪を耳にかけたり、エヴァンと同じく満月をぼーっと眺めてみるけれど、胸の鼓動は鳴り止まない。
むしろ早くなる一方で、エヴァンに聞こえるのではないかとひやひやしてしまう。
私だけがこんなにドキドキしているのかな…。
エヴァンはドキドキしたりしないのかな…?
「同じだな」
「え?」
ふいに話しかけてくるエヴァンにドキッとする。
「同じって…何が?」
「シャルロットの髪もあの満月も…そしてゴールドヘアも」
それってどういう意味だろう…。
みんな同じ金色だから?
でもそれを言ったら…。