「つまり2人はお互い一目惚れってこと?」
「…っおい!アレクシス!」
「…っ」
一目惚れ…その一言でアレックスとロレッタ様の表情は恥じらいを見せ始めた。
「アレクシス、一目惚れって何?」
私はその言葉の意味が分からなくてこそこそと弟に尋ねる。
「相変わらずだなぁ姉様は。一目惚れっていうのはそのままの意味さ。相手を一目見ただけで惚れてしまう…好きになってしまうことだよ」
「ということは…ええっ!?」
私はそこから暴走するかのように様々な妄想をした。
つまり2人は好き合っていて、お互い一国の皇子と王女。
身分の差は問題ないし、このままうまくいけば婚約成立…そして結婚に至る?!
そんなことを考えていたら自分のことではないのにドキドキしてきてしまった。
「アレクシス!これは一大事よ!早速戻ってお母様に伝えないと!」
「ちょっ…姉様、落ち着いて…」
「こんな素敵なお話、落ち着いていられるものですか!ロレッタ様、いい雰囲気の中悪いのだけれどそろそろ戻りませんと…」
「えっええ…そうですね…」
「じゃあアレックス、アレクシス、また後ほど〜」
私は半ば強引にロレッタ様の手を取り、双子たちに別れを告げて私たちはお茶会に戻るのだった。