「…あそこ、セオくんじゃない?」




窓の外を指さす。



「えっ?どこに」



田所さんが



俺の横に、急いでくる。



柔らかそうな髪が揺れて、



陽光を浴びた肌が輝いている。



油断している田所さんの



後ろから窓枠に手をつく。




窓から外を眺めたまま



田所さんは俺の腕の中。