そのまま立ち上がろうする田所さん。




おれは



思わず握った手を、引いていて




逃げないで。




だけど、思いもしないくらい





彼女は軽くて





引かれた田所さんは




俺の膝のうえ




物のように簡単に運ばれて




こっちを向いて




ちょんって乗っかるカタチに。




びっくりしているのは、二人ともで




だけど、田所さんのなんでか甘いにおいに




おれの視界を占めるのは




田所さんのフチの白いおっきな目




浅い呼吸が激しくて




上下する胸




今すぐ



キスしたいくらい。



胸ん中が焦げたみたいな




この気持ち